愛農かまどを赤レンガ180個でDIY|材料費4万円・作り方・羽釜炊飯まで
かまどでご飯を炊いてみたい、ピザも焼きたい、みんなと一緒にかまど炊き体験をさせたい——そんな思いから、石巻の蛤浜で愛農かまどを自作しました。
この記事では、
- 赤レンガ180個と約4万円で作れるかまどの全工程
- 羽釜でご飯を炊く実例
- 耐火レンガを使わなかった理由と実際の耐久性
- 庭に設置する際の注意点
を、実際に作って3年以上ほぼ毎日使い続けた経験から、初心者にもわかる形で解説します。
材料代4万円。かまどの作り方がわかります
📋 このかまどDIYの全体像
- 費用:材料費 約4万円(内訳は記事内で公開)
- 材料:赤レンガ180個+モルタル(耐火レンガ不要)
- 難易度:DIY初心者OK
- 実績:完成から3年以上、ほぼ毎日使用中
薪で炊いたご飯は格別。愛農かまどはオーブン機能もあるので、ピザも焼けます。
電気やガスが使えなくなった災害時でも、調理や暖が取れる備えになります。
かまどには、レンガを積む「据え置き型」と、ドラム缶などを使う「移動式」があります。
DIYで作るなら据え置き型が一般的。この記事でも据え置き型の愛農かまどを作ります。
かまどの作り方|DIYに挑戦する前に知るべきメリット・デメリット
DIYのメリット:低コストで自由な設計
低コスト
業者に依頼するよりも、材料費だけで済むため費用を抑えられます。
自由な設計
サイズや形、デザインなど、自分好みに合わせて自由に設計できます。
達成感
自分で作り上げた達成感はたまらないです。
愛着も人一倍湧きます。
DIYのデメリット:設置場所や安全対策は念入りに
設置場所
煙や火の粉が近隣に影響を与えないように設置場所には注意が必要です。
安全対策
火災や火傷のリスクがあるため、十分な安全対策が必要です。
時間と労力
設計から完成まで、ある程度の時間と労力が必要になります。
愛農かまどとは?
今回つくるのは愛農かまどです。
一つの焚き口なのでより少ない薪で効率よく調理可能で、
オーブン機能も備える万能なかまどです。
島根県の石見銀山生活研究所代表の「登美」さんから
愛農かまどのことを教えていただき作ることにしました。
耐火レンガではなく赤レンガを選んだ理由
かまどを自作する時、多くの人が「耐火レンガでないと崩れるのでは?」と心配になると思います。僕もそうでした。
ですが、予算が足りない。ただそれだけで赤レンガになりました。
とはいえ、赤レンガでも3年以上ほぼ毎日使っていましたが、全く問題ありませんでした。
赤レンガを選んだ3つの理由
- コストが圧倒的に安い
耐火レンガは1個300〜500円、赤レンガは1個50〜100円。180個使うと差額は数万円になります。 - 入手しやすい
ホームセンターでまとめて買えるのが赤レンガ。耐火レンガは取り寄せになることも。 - 3年以上使って崩れていない
屋外で毎日火を入れ続けていますが、ヒビ割れはあれど、崩れなどはありません。
屋外かまどで気をつけるポイント
- 急激な温度変化はレンガに負担がかかるので小屋など屋根を作り、その中(下)で使用するのをお勧めします。
「絶対に耐火レンガでなければダメ」というのは思い込みです。用途と予算に応じて選びましょう。
かまどDIYに必要な材料と道具
材料一覧
| 材料 | 用途・選び方のポイント |
|---|---|
| 赤レンガ | 本体に使用。格安でホームセンターでも入手可。耐久性が心配なら耐火レンガも◎ |
| セメント | モルタルの基材。耐火性重視なら耐火モルタルがおすすめ |
| 砂 | セメントに混ぜて使用 |
| モルタル | セメント+水+砂。レンガの接着用。手軽に作るならインスタントセメントでも |
| 粘土 | 排気熱を逃す空気の流れ用。今回は裏山の土を使用 |
| 煙突 | かまどの排気用。90°エルボー+直管2本を使用 |
| 平鋼 | ロストル部分に使用 |
道具一覧
| 道具 | 用途・ポイント |
|---|---|
| ディスクサンダー | レンガを切る際に使用 |
| スコップ | 掘るときは剣先スコップ、混ぜるときは角スコップ |
| バケツ | モルタルを練る用。使い捨て前提なら100均のバケツで十分 |
| コテ | モルタル塗り・レンガ積み上げ用。トロ船があると混ぜやすい |
| 水平器 | 水平を確認するために使用 |
| 金槌・ゴムハンマー | レンガの位置を調整する際に使用 |
| その他 | メジャー、水糸、軍手、マスクなど |
材料・道具をネットでまとめて揃えるなら
主要な材料・道具はネット通販でまとめて揃えるのが圧倒的に楽です。特に重い赤レンガや電動工具は配送してもらえるのが助かります。

作り始める前に確認したい安全・近隣・条例のこと
かまどは火を使います。設置前に以下のポイントを必ず確認してください。都市部では特に煙や条例への対応が重要になります。
設置場所・近隣への配慮
- 隣家との距離:煙・火の粉が届かないよう、近隣に迷惑のかからない場所にする。
- 風向きの確認:洗濯物・物置・隣家の窓が風下にないか確認する。
安全・消火対策
- 消火器・水バケツの準備:使用中は必ず消火器または水バケツを手の届く場所に置く。
- 子供が使う時の注意:子どもだけでやらせない。使用中は必ず大人が付き添う。
自治体の条例・法律
- 生活環境保全条例:煙・臭いによる近隣迷惑を規制するもの
- 消防法・火災予防条例:屋外での火気使用に関するルールで、自治体によって内容が異なります。
【写真付き】かまどの作り方手順|赤レンガ180個を9段積み上げ工程
運搬
もしかしたらこれが一番きつい作業かもしれません。設置場所が駐車場から10mくらい上になるので、せっせと運びます。
その数180個!!

配置
全てを運び終わったので作り始めていきます。写真と図面を出しながら説明していきますね!
1段


モルタルを早く作りすぎると使う時には硬くなるので配置を決めてから都度作ると良いと思います。

2段

3段



ロストル部分は鉄の平板を使いました。
レンガを切ったり掘ったりするのはディスクサンダーを使います。無段階変速タイプだと扱いやすいです。

4段

5段



オーブン部分にはドラム缶を叩いて緩やかなRにしたものを使用

Rがきついと上の段に干渉してきます。
6段

このR部分は本来型枠に当てながら削っていくのですが、その型枠がないため勘で削ります。
7段



粘土で排気するための道を作ります。

上にレンガを乗せるので木枠を作ります。
8段



段ごとにレベルも出して水平に
9段


仕上げ
外装は余ったモルタルで塗っていきます。
墨汁を加え、濃いグレーっぽい仕上がりにすることにしました。


石屋の娘からのプレゼント
オーブンで使う石板を色々と探していましたが、なんとはまぐり堂スタッフの史枝ちゃん(石屋の娘)がジャストサイズの石板(御影石)をプレゼントしてくれましたw

完成式

完成したのでみんなで竈を囲み初めての火入を行いました。

火も消えることなくお米が炊けました。
自作かまどで羽釜ご飯を炊いてみた
使った羽釜のサイズ
2升炊き用の羽釜(直径28cm)を使用。かまどの開口部が30cm四方なので、ぴったり収まります。
炊き方の手順
- お米を研いで30分浸水
- 羽釜に米と水を入れフタをする
- かまどに杉の小枝で着火、薪を3〜4本投入
- 「初めチョロチョロ、中パッパ」に習って火力調整
- 沸騰したら弱火にして15分
- 蓋に耳を当ててプツプツと言う音からパチパチと破裂音になったら
- 火から下ろして10分蒸らす
炊き上がりの違い
- お米一粒一粒が立っている
- おこげの香ばしさが格別
- 冷めても美味しい
蓋を開けた瞬間の湯気と香りは、何度やっても感動します。
羽釜選びのポイント
- かまどの開口部より一回り小さいサイズを選ぶ
- 鋳物よりアルミの方が熱伝導が早い
かまどDIYにかかる費用は?
実際にかかった材料費(内訳)
| 項目 | 数量 | 金額目安 |
|---|---|---|
| 赤レンガ | 180個 | 約9,000円〜18,000円(1個50〜100円) |
| セメント・砂 | 各数袋 | 約3,000円 |
| 煙突(エルボー・直管) | 一式 | 約3,000円 |
| 平鋼・金物 | 一式 | 約3,000円〜5,000円 |
| その他(粘土・バケツ等) | 一式 | 約5,000円〜10,000円 |
| 合計 | — | 約3万円〜4万円 |
※価格は購入先・時期によって変わります。
自分で作る vs 業者に頼む|費用・期間・仕上がり比較
| DIY自作 | 業者依頼 | |
|---|---|---|
| 費用 | 約3万〜4万円(材料費のみ) | 約20万〜50万円 |
| 期間 | 休日作業で約1ヶ月(連続作業なら3〜5日) | 数日〜1週間 |
| 技術・体力 | DIY初心者でも可能(重労働あり) | 不要 |
| 自由度 | サイズ・デザインを自分好みに設計できる | 業者の設計に依存 |
| 仕上がり | 個人差あり・味のある仕上がり | プロ品質 |
| 達成感 | ◎ 自分で作った満足感が格別 | △ |
費用を抑えたい・自分でこだわりたい方にはDIYがおすすめです。仕上がりの確実性や時間を優先したい方、都市部の住宅街で煙・条例に不安がある方は、外構・造園業者への相談も選択肢です。
「やっぱり自分では難しそう」「時間が取れない」と感じた方は、外構業者に頼むのも一つの選択肢です。複数社の無料一括見積もりを使えば、相場や仕上がりイメージを比較したうえで判断できます。
注意点
安全第一!火を使うからこその配慮を
- 火災予防:周囲に燃えやすいものを置かない、消火器・水バケツを準備する。
- 火傷対策:軍手や長袖を着用する、
- 換気:屋内使用の場合、一酸化炭素中毒を防ぐため、十分に換気をする。
作る時のチェックリスト
かまどは火を扱うため、設置場所選びが重要です。
- 近隣に迷惑がかからない場所(煙・火の粉対策)
- 風下に洗濯物・物置がない場所を選ぶ
- 地面はコンクリートか砕石・土間等で水平にする
- 屋外の場合、雨対策で屋根があると◎
- 消火用の水バケツを常備
- 自治体の生活環境保全条例、消防法・火災予防条例を確認
まとめ
カフェで出すごはんとしてほぼ毎日使いましたが、
赤レンガでも耐久性は全く問題なく感じます。
耐火レンガで作るとなると
資金も何倍もかかりますので、おすすめです。
火の流れ的にはもう少し改善の余地があります。
羽釜の型枠がなく、
フリーハンドで削ったりして丸みを出していったので
ちょっと排気の流れが悪いように感じました。
それでもやはり、直火で炊いた羽釜のご飯はとても美味しいので、
興味持った方はぜひ作ってみてください。
かまどを作ったら、周辺の環境も整えていきたくなるものです。当ブログではタイニーハウスや小屋のDIYについても紹介していますので、かまど周辺のスペースづくりにぜひ参考にしてください。また、かまどの土台となるたたき(土間)の作り方も参考にしてもらえればとおもいます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 完成までどれくらいかかりますか?
休日のみの作業で約1ヶ月。連続作業なら3〜5日で完成します。
Q2. 子どもと一緒に作れますか?
レンガ運びや配置の確認など、安全な作業は手伝ってもらえます。最初の火入れは子供と一緒にやると思い出になります。
Q3. 雨の日は使えますか?
雨でも使えます。ですが、かまどの急激な冷却は負担になるので、屋根を作るか、簡易的にブルーシート屋根を作ると良いです。
Q4. メンテナンスは必要ですか?
年に1回、煙突の煤掃除と表面のヒビ確認して補修しましょう。
Q5. 賃貸でも作れますか?
大家さん次第です。組み立て式の小型かまどなど、撤去できるものを検討してください。
Q6. ピザは焼けますか?
今回紹介した愛農かまどは焼けます。専用のピザ窯ほど高温にはなりませんが、家庭用には十分です。
