狩猟のイメージを変えた猟師との出会い
狩猟を始めたのは6年ほど前。
パン職人の芳野が
って事でまだ狩猟免許も持ってないコゾーでしたが「狩猟サミット」なるものに参加してみました。
狩猟サミットとは
岐阜県郡上市の団体猪鹿庁 が毎年全国を会場に場所を変えながら仕掛けているイベントで、老若男女プロアマ問わず、狩猟に興味ある人なら参加できる2泊3日のプログラム(1日の参加も可能)
実際に鹿を捌く実技から大会議室で講師を呼んでの座学、分科会でのディスカッション、ワークショップなど、初心者だけでなく玄人にも勉強と交流になるイベントでした。男女比7:3くらいで、ジビエブームもあってか半数近くは10代〜30代。参加者はなんと200人超え!
猟師の世界も高齢化が進んでおり、じいちゃんばかりのイベントかと思ってた自分ごめんなさい。
狩猟サミットは2014年から3年連続で参加しましたが、どんどん若者が増えています。これが実際の猟友会の現状に反映されればいいんですが、そこまで踏み入れる人は、一定数ですね。とはいえ、猟友会も若手が微増していますが、ベテラン引退による平均年齢の低下の方が影響力大きそう。
2014年狩猟サミットin富士山
2015年狩猟サミットin京都
2016年狩猟サミットin北海道
そして昼の学びが終わると夜の大交流会が始まりました。
主催や参加者から持ち寄りのジビエ料理のお振る舞い。スタンダード?な猪、鹿から始まりクマ、アナグマ、カエル、カラス、蜂…etc…
煮るは焼くは揚げるは漬けるは。見た事のない食材が並ぶメインテーブル。
それに群がる肉食獣。リアルな食物連鎖がそこにありました。
参加者の人柄も実にユニーク。会社員しながら週末猟師をやって狩猟本を出してる方、ヒヨコのオスメス判別員や、自転車で世界を走り回る女性などなど。今まで聞いた事のない職業や体験をしている人ばかり。さすが狩猟サミットというマニアックなイベントに参加する強者達。納得です。
命が無くなる瞬間や
生き物から食べ物に変わる瞬間って、現代社会の中では中々経験できないですよね。
この頃から子供達への食育にも興味が出てきました。
限界集落でしかできない、まちづくりと環境を含めた食育や体験。。。
程なくして狩猟免許(罠)を取得し、蛤浜で罠を仕掛け、数日後。
1頭の雄鹿が掛かりベテランの先輩猟師に教えを乞いました。
銃を構え、鹿の顔に標準を合わす。
パーーーーーン。
住民の居ない浜に銃声が響く。
ドサッと倒れる牡鹿。
ふと手前を見ると、おじいちゃんくらい歳の離れた先輩の猟師さんは泣いていました。
「痛いよなぁ。ごめんなぁ。」
その瞬間、今まで抱いていた猟師の姿が総崩れ。
人生で初めて自分が奪った命。いや奪ってしまった命。
色んな意味で考えさせられる経験になりました。